お知らせ
ロボットで日本の介護問題に立ち向かえ”介護〈自立〉”と”現実〈コスト〉” -若きエンジニアが挑む ロボット開発ドキュメンタリー-
当社は、日本のロボティクス、製造業を盛り上げることを目的に、北九州を舞台にしたロボットアニメ『ブルバスター』との連動企画「リアルブルバスター開発プロジェクト」を実施中です。
この度、本年3月より実施しておりました若手技術者オーディション「未来の沖野を探せ!開発者オーディション」の合格者が決定し、ロボット開発がスタートしたことをお知らせします。
「未来の沖野を探せ!開発者オーディション」は2024年3月29日(金)から8月20日(火)にかけて実施し、全国の若いロボット開発者から多くの革新的なアイデアと情熱をいただきました。書類審査(1次審査)、オンライン面接(2次審査)、対面プレゼン(3次審査)を経て、九州工業大学大学院に通う飯田康生さん(以下、「飯田さん」)が選ばれました。
飯田さんはご自身のお祖母様がパーキンソン病を患っていたことをきっかけに、工学の力を使って患者とその家族のQOL(生活の質)の向上を目指し、現在は大学院で福祉ロボット工学の研究に取り組んでいます。
今後本プロジェクトは、飯田さんが実施する「パーキンソン病をはじめとする運動機能障害を持つ方々の自立をサポートするロボット」の開発とその社会実装を全力でサポートするとともに、飯田さんの開発の様子と成長をドキュメンタリー形式に動画コンテンツとして配信していきます。
■「未来の沖野」に選ばれた飯田康生さんのプロフィールとコメント
飯田康生(いいだ こうき)
九州工業大学大学院・修士1年生
【開発予定ロボット】:パーキンソン病をはじめとする運動機能障害を持つ方々の自立をサポートするロボット
【本人コメント】:ロボット開発で、祖母の生活を支えたい
はじめに、関係者の皆様に心より感謝申し上げます。
私は、パーキンソン病を患う祖母と暮らす中で、その歩行の不安定さや体の方向転換の困難さ、そして自立して立つことすら難しくなる様子を目の当たりにしてきました。パーキンソン病は難治性の疾患であり、多くの患者さんが同様の悩みを抱えています。高齢化社会が進む中、こうした方々を支えることは、社会全体にとって重要な課題です。
このプロジェクトに応募したのは、祖母をはじめ、多くの患者さんのQOL(生活の質)を向上させたいという強い思いからです。パーキンソン病の進行を遅らせることはもちろん、日常生活における不便さを解消し、少しでも快適に過ごせるようなロボットを開発したいと考えています。
今回、多くの志望者の中から選んでいただき、大変光栄に思います。他の志望者の皆さんも、それぞれ熱い思いを持ってこのプロジェクトに参加されたことと思います。その期待に応え、そして、パーキンソン病をはじめとした基本的な日常生活動作に悩む全ての人々のために、生活をより豊かにする革新的なロボットの開発にチャレンジしたいと考えています。
■ドキュメンタリー
名称:ロボットで日本の介護問題に立ち向かえ”介護〈自立〉”と”現実〈コスト〉”
–若きエンジニアが挑む ロボット開発ドキュメンタリー–
*配信先:公式YouTubeチャンネルはこちら
現在、日本の高齢化率は29.1%に達し、国民の3人に1人が65歳以上の高齢者という状況です。2040年には35%を超えると予測されており、介護業界の人手不足が深刻化するなか、高齢化社会における「介護」は単に身体的な支援をするだけでなく、誰もが自分らしく自立して生きるためのサポートという側面がますます重要になっています。
そんな中、パーキンソン病のおばあちゃんの生活を支えたいという強い思いから、介護ロボットの開発に挑む大学院生の姿を追います。彼は試行錯誤を繰り返し、時には壁にぶつかりながらも、テクノロジーの可能性を信じて前に進みます。このドキュメンタリーでは彼の成長を通して、介護ロボットがどのように人の自立した生活をサポートし、高齢化社会における人々の生活の質の向上に貢献できるのか探求していきます。
また、介護問題やものづくりに関心の高い著名人や、テクノロジー分野の専門家へのインタビューを通じて、現代社会が抱える課題や今後の展望についても深く掘り下げていきます。
◼︎リアルブルバスター開発プロジェクトについて
当社が実施する、北九州市、『ブルバスター』企画・原作を手掛ける株式会社ピクスと協業、また北九州市に拠点を置く教育機関と連携し、アニメに登場するロボット『ブルバスター』をモデルとした社会課題解決を目指すロボットを開発する産官学共同プロジェクト。
*『ブルバスター』(原作小説)
中尾浩之 / P.I.C.S. 企画原作による“経済的に正しい”ロボットヒーロープロジェクト。“巨獣” と名付けられた謎の生物と戦う害獣駆除会社、波止工業の奮闘を描く。小説を皮切りに、コミック、TV アニメで展開されているほか、舞台となった北九州市とも連携し様々なコラボレーションを展開中。
■当プロジェクト担当:取締役・経営企画室/新事業開発統括 菊池勇太のコメント
弊社はブルバスターの舞台である北九州市の門司で創業し、100年近い歴史のある企業です。かつて「鐵の街」として高度経済成長の礎を築いた北九州ですが、現在は衰退の一途を辿り、同じように日本の製造業全体も衰退をしています。
本プロジェクトを通してものづくりの可能性や魂を多くの人に届け、北九州から日本の製造業、ロボティクスの活性化に貢献したいと思っています。そして、私たちが今回オーディションで選出した飯田君と一緒にロボット開発に本気で挑むことで、ロボットアニメを観て誰もが子どもの頃に胸を躍らせたあの興奮を1人でも多くの人に届けていきたいです。
■本リリースに関するお問い合わせ
岡野バルブ製造株式会社 経営企画室
MAIL: kouhou@okano-valve.co.jp