沖縄県沖縄市の中心地区であるコザは米軍嘉手納基地の門前町として栄え、沖縄県民、米軍、米軍人向け店舗を経営する多国籍な人々と文化がミックスされた国際色豊か且つ多様性に富んだ街だ。沖縄市発足や米軍用地の一部返還による人流変化でかつての賑わいに陰りが見えたコザ地区も、近年大きく変化している。地域の若者の主体的なまちおこしとその独特な文化に惹かれ日本全国から多様な人材が集まり続け、新たな賑わいがコザには生まれている。起業家、ITエンジニア、クリエイター、教育家、建築家、飲食関係者、起業家・Tech(IT)コミュニティを中心に専門的かつ多様な人材が、挑戦者を歓迎するこの街に集積し、共創を始めている。この「挑戦者の街」コザで、OKANOは新規事業を成功させると決意し、2021年10⽉に拠点設⽴。即座に新事業開発本部の社員3名が移住というスピード感で事業開発の体制をつくり上げた。
コザ地区内に独立オフィスを構える計画を進めながら、初年度はコザの起業家の中心となるStartup Lab Lagoonに拠点を置きながら、北九州やものづくり産業と、コザのTechコミュニティを繋ぐプラットフォームとして広く開放していく計画が進んでいる。
コザのメンバーは、まちや関わる⼈々の熱量にポジティブな影響を受けながら、新規事業の開発、拡張に取り組んでいる。メンバーのひとりはこう話す。
「コザ以前は、自社開発製品のVQ-ORCL(電動弁診断装置)を用いて、発電所の電動弁の診断をしていました。全国にわたる大きな仕事ですが、クローズな環境での業務はどうしても外との繋がりは限定的になってしまいます。コザではオープンな環境で仕事が行えるため、他業界の方の考え方など、新しい風を取り入れることができています。
このエリアにはITエンジニアの開発拠点の他、シェアリングサービス、コーチング事業、飲食、教育、医療などさまざまなスタートアップ企業やフリーランスが集まっています。ポジティブに事業を成功させようという強いオーラをエリア全体から感じ、横のつながりも強く互いに情報共有しあう環境です。
コザの皆さんは、自身の描いている事業や夢に対してポジティブに捉え、“必ず実現するんだ”という強い意思を抱いているのが印象的です。シェアオフィスでは、共有スペースの打ち合わせの声がたまに聞こえてきますが、とても前向きな議論が交わされています。そういった方々と話している中で、自分自身も自然とポジティブ思考に変化していっていると感じます。新規事業開発の拠点をコザに移してから、困難な事業であってもどうしたら実現できるのか、弊社経営理念のバリューに掲げている『出来ない理由ではなく、どうすれば出来るかを考える』をより強く意識するようになりました」。